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松本侑子の「赤毛のアン」の英語セミナー17(全3回)

松本侑子   作家・翻訳家/日本ペンクラブ理事

日時 2010年03月06日(土)13:30-15:30
日時 2010年03月13日(土)13:30-15:30
日時 2010年03月20日(土)13:30-15:30

スタッフ写真
内容

今回で17回目を迎える「赤毛のアン」の英語セミナー。9月19日からスタートし、今日で全3回が終了しました。

今回のテーマは「アンとギルバートの学校生活」。二人の出会いから、ライバルとして学校で成績を競い合う姿、そして、アンがグリーンゲイブルズを出て進学する場面を、松本侑子先生の丁寧な解説で、読み解いていきました。

講座では、ただ英語を読んで理解するのではなく、文章の言い回しによって、登場人物の気持ちを理解したり、引用されている詩や物語の一説が、その場面でどういう意味をもっているかを知ることで、物語の背景をより深く理解して、英語の読解力を高めていきました。

参加者の皆さんからも、
「英文を読み解くコツを教えてもらったので、それが活かされている感覚が読んでいて分かるのでとても満足感が得られて嬉しいです!」
「松本先生は、日本人の我々には、理解できない事を、丁寧に説明してくださり、一人で原書に接している時より、奥行きのある、豊かな読みができました」
など、感想をいただきました。

途中のティータイムでは、松本先生が持ってきてくださったお菓子をいただきながら、参加者の皆さんとの交流を楽しまれていました。

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

<受講者のコメント>

とても楽しい、ひと時でした。毎日雑事におわれ 心にうるおいがなくなりがちでしたが、松本侑子先生の優雅で素敵なトークと ユーモラスな赤毛のアンの世界の中で、心が洗われていくような気がしました。 (A.Mさん 女性)

普段の仕事の中では、英語は事実関係を知る手段という意識でしか読んでいません。あとは内容を早く読み取ることにのみ専念しています。しかしながら、文学 作品を読む場合は違う意識でじっくり味わうということを学びました。違う角度で見るとそこには人間の感情があることでした。 実務に入ると文法の意識も薄らぎ、改めてはっとさせられました。 (N.Fさん 男性)

お気に入りの本を原書で読んでみることの楽しさがわかりました。題名が違うところが面白かったです。また、講座の後に、今度は日本語の『赤毛のアン』の授 業でやった部分を読んででみたら、違った印象を受けました。原書のほうが自然な印象を受けたのは、カナダと日本の文化が違うために、同じものを日本語で書 いてあっても“現実にこのような状況、行動、セリフがありえるのだろうか”と思ってしまうからだと思います。英語の知識だけでなく、英文学の面白さが学べ て、よかったです。 (T.Mさん 女性)

事前のテキストの英文と単語帳と文法の解説配布していただけたのがとてもわかりやすく、安心して講座に臨むことができました。また、講座のご解説も明快で 大変わかりやすく物語の背景の説明など翻訳された方ならではのものがあり、満足しています。質問にも丁寧に答えてくださり、ありがとうございました。ま た、ティータイムの紅茶もお菓子もとても美味しくいただけました。 (T.Nさん 女性)

楽しいときはあっというまに終わってしまう。というのが毎回最後に感じることです。自分の好きな小説だと原語であっても、こんなにも楽しく、すいすいと読 むことができるということに改めて驚きを感じました。英文法にそれほど詳しくなくとも、そんなことも忘れてしまって本文の最後まで辿り着けるのは嬉しい限 りです。 (Y.Rさん 女性)

毎回、詳しく丁寧に講義していただけるおかげもあって、自分で言うのもおかしなものですが、この講座を初めて受けた時と比較すると、現在の方が確実に私自 身の英語の力はついているように思います。それは、原書で読んでも作品に描かれたプリンスエドワード島の風景や登場人物たちの様子などが、以前よりももっ と容易く目に浮かぶようになったからです。 (J.Rさん 女性)

内容

「赤毛のアン」の英語セミナーは、2002年に第1期スタート。のべ700名以上の方々に、全国からご参加いただいている人気講座です。2009年秋は、9月〜10月に、第17期が開催されます。

講座では、『赤毛のアン』の原書 "ANNE OF GREEN GABLES" を、講師の松本侑子さんが、1文ずつ音読しながら、丁寧に解説して、日本語に訳していきます。

毎回、セミナーの1週間前に、1章あたり150〜230語の単語・熟語帳を、メールでお送りします。全3回で450語〜690語におよぶ単語を、自分でひく手間がなく、自宅でじっくりと予習、復習ができます。

毎回、お菓子と紅茶のティータイムがあります。

■□■ 『赤毛のアン』のあらすじ ■□■□■□■□■□■
カナダ東海岸のプリンスエドワード島州に、独身兄妹のマシューとマリラが暮らしていました。2人は農業の手伝いのために、孤児院に男の子を頼んだところ、間違って赤毛の女の子アン・シャーリーがやって来ます。
アンは、マシューとマリラの愛情を受けながら、独特の魅力をもった、賢く優しい娘へ育っていきます。豊かな自然に恵まれた島で暮らす5年間を美しい描写と ともに、ユーモラスに、また感動的につづった名作です。従来は児童書として紹介されてきましたが、作中には、英米文学と聖書からの引用が約100カ所あ る、知的で芸術的な小説です。

■□■ 今回のテーマ ■□■□■□■□■□■□■□■
2009年秋のテーマは、「アンとギルバートの学校生活」。
ギルバートがアンの赤毛をからかう「ニンジン事件」(第15章「学校での一騒動」)、思春期の2人の胸ときめく学校生活と受験勉強(第30章「クィーン学 院受験クラス、編成される」)、アンが夢と野心を持って人生とキャリアを前向きに切り開いていく姿を描いた章(第34章「クィーン学院の女子学生」)、こ の3つの章を読んでいきます。

物語の舞台プリンスエドワード島の写真も、上映します。ここ数年、毎年カナダ・プリンスエドワード島を、訪問している松本侑子さんが、現地で撮影した写真の数々です。今年2009年6月にプリンスエドワード島で撮影した春の美しい風景写真を上映します。

■□■ プログラム ■□■□■□■□■□■□■□■□
■第1回■
9月19日(土)…第15章「学校での一騒動」より

グリーン・ゲイブルズに来た年、アン11歳の9月、彼女は初めて、アヴォンリーの学校へ登校します。アンのような風変わり子どもが、学校でうまくやっていけるのか、マリラは心配しますが、アンは、女の子たちと遊ぶ愉しみ、学ぶ面白さを知り、学校が大好きになります。
またアンは、初めて会ったギルバートにウィンクされて面くらいます。
さらに、悩みの赤毛を「ニンジン」とからかわれて腹を立て、石版で殴りつけ、大騒動をまき起こします。
ユーモラスで、エネルギッシュな場面の英語を、楽しく読みましょう。
***ミニトーク*********************************
なぜアンは赤毛を嫌うのか、西洋文化における赤毛の意味を宗教と民俗学から解説します。
また金髪、黒髪などの毛髪のシンボリズム、アンが通った19世紀末のカナダの学校もご紹介します。

■第2回■
10月3日(土)…第30章「クィーン学院受験クラス、編成される」より

アンにできるだけの教育を受けさせたいと思っていたマシューとマリラは、アンを受験クラスに入れます。アンは、学校の先生になるという未来の自分を初めて具体的に夢見るようになり、受験勉強をはじめます。
現実離れした空想ばかりしていた幼いアンが、自分の将来を真剣に考える若い娘へと、確実に育っているのです。そのあたりの娘らしい清らかな未来への夢を、楽しく読みます。
学校では、アンとギルバートの成績争いが激しくなります。ギルバートに赤毛をからかわれて以来、アンは、彼を憎み、ライバル視しています。一方、ギルバートもまた、仲直りして友だちになろうとアンに申し出たところ、すげなく断られたために、アンを無視するようになります。
そうしたギルバートとアンの思春期らしい意地のはりあい、お互いを意識している心理描写の英文も、じっくりと読んでいきます。
***ミニトーク*********************************
アンが進学する師範短大のクィーン学院。それは、モンゴメリが通った師範学校でもあります。現地で撮影した写真資料を上映して、ご説明します。

■第3回■
10月10日(土)… 第34章「クィーン学院の女子学生」より

師範短大のクィーン学院に、1番の成績で合格したアンは、グリーン・ゲイブルズ農場を出て、プリンスエドワード島の都シャーロットタウンに下宿し て、進学 します。マリラは、可愛がって育ててきたアンが、1人前の娘に育った喜びに涙を浮かべます。と同時に、愛するアンが自分から巣立っていく寂しさにも泣きく れます。
前半では、アンの巣立ち、アンとマリラとの別れ、マリラがアンへの愛情を自覚する感動的な場面を読みます。
後半では、師範短大に入学したアンが、レッドモンド大学に進むための奨学金獲得をめざして、猛勉強をはじめます。
若い女性が、意欲的に学ぶ姿、未来を自分で切り開いていく力強い姿は、きっとあなたを励まし、元気づけることでしょう。
***ミニトーク*********************************
アンが進学を目指すレッドモンド大学のモデルとなったハリファックスのダルハウジー大学について。作者モンゴメリが学んだ学校でもあります。現地で撮影し たカラー写真上映とともに、ご説明します。また、この章に引用されるスコットランド文学「生まれ故郷のヒースの丘に立つ」の引用の意味を解説します(作者 モンゴメリも、アンも、スコットランド系です)。

松本侑子
  作家・翻訳家/日本ペンクラブ理事
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こんな方へオススメ

松本侑子の「赤毛のアンに隠されたシェイクスピア劇とキリスト教」を開催しました

など、どなたでも歓迎いたします。

  • 楽しみながら英語のペイパーバックを読みたい人
  • 『赤毛のアン』が好きで原文で味わいたい人
  • アンの世界の背景をくわしく知りたい人
  • 英文を読む力をつけたい人
  • 翻訳に興味がある人

講師が、受講される方を指名して質問することはありませんので、英語に自信がない方でも、安心して参加できます。また授業中には、随時、ご質問を受けつけ ていますので、わからない点は、ご自由にご質問ください。


これまでのセミナーでは、10代から60代、70代の方まで、幅広い年齢の方々が、参加されています。毎回、男性の参加者も3名〜5名いらっしゃいます。セミナーごとに完結の講座ですので、初めての方も、まったく問題なく受講できます。初めてのご参加を大歓迎します!

★これまでのセミナー
第 1期 2002年夏
第 2期 2002年秋
第 3期 2003年春
第 4期 2003年秋
第 5期 2004年春
第 6期 2004年秋
第 7期 2005年春
第 8期 2005年秋
第 9期 2006年春
第10期 2006年秋
第11期 2007年春
第12期 2007年秋
第13期 2008年春
第14期 2008年秋
第15期 2009年新春(大阪初開催)
第16期 2009年春
第17期 2009年秋

■□■ 参考テキスト ■□■□■□■

(1) 『赤毛のアン』(集英社文庫・松本侑子訳) ISBN:4087472019 税込み840円 *当日セミナー会場でもお求めいただけます。


★松本侑子先生の現在募集中のそのほかの講座★

「赤毛のアンに隠されたシェイクスピア劇とキリスト教」


※「赤毛のアン」英語セミナー17(全3回)と「赤毛のアンに隠されたシェイクスピア劇とキリスト教」の計4講座受講で、学生登録料(28,000円)が免除されます。ぜひ、合わせてご参加ください。