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堺屋太一の「中国の成長と日本」〜上海万博を見すえて〜

堺屋太一   作家/経済評論家

日時 2010年02月26日(金)19:30-21:00

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内容

講義はまず、この5月の上海万博から始まりました。
万博というものが主催国の経済や文化に与えるインパクトや、また堺屋さん自身、上海万博に日本企業を率いて出展する立場からも、プロジェクト秘話や成功の秘訣をたくさん語ってくださいました。

次に、いま現在の中国経済の状況について、具体的な数値と、現地での視察、最前線で働く人々に直接ヒアリングされたこと等から分析された洞察をお話しされました。
中国人の約1割(1億人!)が日本の富裕層レベルにあるというお話には会場がどよめきました。

1時間のレクチャーの後は質疑応答に移り、受講生からの質問をきっかけにまた詳しいお話しをいただくスタイルで展開されました。

会場からは、「バブルといわれる中国経済の今後はどうなるのか」、「不況に苦しむ日本の問題点と打開策は」など、質問が挙がりました。また 会場には元イン テル社長の西岡氏も出席されており、他の参加者の質問からの話題がさらに深まる質問を出される、という一場面もありました。

堺屋さんからは、不況に苦しむ日本の問題・改善点についても、「規格大量生産」、「低質化」、「人口構造の変化」などキーワードがいくつも提示され、ま た、「コンクリートから人へ」政策の問題点や、「人が誇りをもって幸せに生きるための国土開発」など、独自視点のお話をたくさん伺うことができました。

今回のような小さな会場で講義をされる機会は非常に珍しい堺屋太一さん。
経済の専門家としてまさに“知恵と経験の宝庫”かつ、世界で活躍する現役ビジネスパーソンの講義は、ビジネス書や経済書何十冊分ともいえるインパクトを与える、密度の濃い1時間半でした。

熱心にご参加いただきました受講生みなさま、ありがとうございました。
また、講座でお会いできること、楽しみにしています。

<受講者のコメント>

1956年生まれの私にとって1970年の万博は忘れることのできない出来事でした。高度成長まっしぐらで、大人も子供も夢を見ていたような熱気に包まれ ていました。そして今、その熱気は中国に飛んでいったような気がします。堺屋先生のお話は1970年から今日までの日本の経済状況を軸に、今後の中国発展 にいたるまでの道筋を大変わかりやい内容で、あっという間に時間がたってしまいました。主人が代表取締役を務める会社で、私は専務をしておりますが、2年 前から生産拠点を中国青島に移しました、文化や国民性の違いを幹事ながらも、業績を伸ばしています。1970年、中学生だった自分が40年を経て、中国と 取引をする会社をしているとは夢にも思いませんでした。今回の講座は、日本の教育問題や、福祉問題まで幅広い視点から考える機会を与えてくれました。感謝 です。 (A.Tさん 女性)

上海万博が開催されるに至った流れを知ることができました。その間の中国の経済の変化、我が国の経済の変化を掴むことができました。世界から見た日本、グ ローバルな視点をもっておくことの必要性を感じました。奥深い知識、経験を兼ね備えたかたで、もっともっとお話を聞きたいと思いました。 (N.Jさん 女性)

堺屋太一先生の経営手腕。プロジェクトへの取り組み方。堺屋先生が、通産省へ入省、そして多くのプロジェクトへ参加、官僚への考え方、その経験測による経 済予測を知ることができました。またユーモアも交えた講演技術。今回のキーワードは「経済予測」だったと思います。著名な先生の有意義な講演内容に満足し ております。 (Y.Kさん 男性)

普段知ることのできない万博の裏話をお聞きでき、特に参画企業の集め方や予算の捻出方法等、大変興味深い内容でした。そのほか、中国との比較や日本の構造 をお話頂き、今まで日本経済の仕組みを漠然と考えていましたが、これからは様々な視点が必要であると思いました。「中国は格差が当たり前、日本では格差は いけないこと」この話ひとつとっても、考え方が違い、文化にも影響してきたと思うと、自分の視野を広く持ち、他国を知ると同時に自国に対しても理解を深め ていきたいと思いました。万博だけでなく、日本人に足りないもの、日本経済・政治の仕組み等、幅広い内容を幅広い視点でお話いただき、気づくことが多くあ りました。 (M.Yさん 女性)

日本の重大な問題として、貧困化や若者がモノを欲しがらない等を挙げられていましたが、「生活の質が悪くなっている」という点は、とても気になりました。 私はバブル時代を経験しているので、身の丈にあった生活という意味で、値段の張るものはほとんど買わないのですが、単なる質の低下が蔓延すると、色々なも のを見る目が養われなくなるのではと危惧します。 (Y.Nさん 女性)

中国の勢いの元がどこにあるのかを知りたくご講座に参加させていただきました。堺屋様のお話で一番興味を抱いたところは、1つに90年の開放政策以降の中 国は労働集約型のスタイルで世界中の仕事を取り込んでいったのではなく中国人労働者の人手を一気に集められたのは資本集約的な設備を作ったからだ。という 点です。だからそれ以降現在においても製造生産に強い中国が出来ているという話です。私、いやほとんどの日本人は中国の発展は労働集約にあると思っていた と思います。改めてその強さの秘訣を知った思いです。 (K.Kさん 女性)

私は、堺屋太一氏のお話から大きく二つのことを学びました。まず、上海万博に「1億3000万人の来場を見込んでいる」という中国の勢いと経済のパワーで す。質の高い暮らしを目指す上昇志向の中国、それに対し「貧困化」する今の日本。そして、「上海万博が終わりバブルがはじけた後の中国は軍事大国になろう としている」との予測を聞き、ますます注目し続けていかなければならないと思いました。二つ目は、物心両面において貧困化している日本がこれからどうすべ きかについて。規格化大量生産から脱して教育、医療、介護を伸ばすとともに、高齢者に対応した商品やサービスを充実させる。また、児童公園を老人公園に改 変、学校の自由化、クルマ要らずの住みやすい街をつくるなど、「人間が楽しく誇りある生き方ができるための公共投資」が必要であること。日頃、自分自身が 漠然と考えていることが明確化されたと感じました。 (O.Mさん 女性)

中国のめざましい成長を経験豊かな堺屋さんがどうとらえておられるのかぜひ伺いたくて受講した。中国の成長の並外れた速度や、日本の総人口とほぼ同じくら いの人数の富裕層がいることなど、具体的な数字を挙げての中国の現況に関するお話は非常にインパクトがあり、夢中でメモを取った。前半の万博トリビアのよ うなお話も、長年万博に関わってこられた堺屋さんからしかお聞きできないお話で非常に価値があったが、後半の質疑応答の中での、現在の日本に関するコメン トはとりわけ深く胸に響いた。 (S.Jさん 女性)

内容

元経済企画庁長官で、作家、経済評論家の堺屋太一さんが、表参道カレッジの講師として登場。

来る5月から開催される上海万博での日本産業館の代表を務める堺屋太一さんが、いま急速な勢いで成長し続ける中国で見たもの、考えたことは何か。

そして、不況に苦しむ日本経済社会に大切なものはなにか、日本は中国とどう付き合っていくのがいいか、私たちができる次の一手は何かなどを語ります。

質疑応答の時間もあります。
大変貴重なこの機会、ぜひご参加ください。

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堺屋太一
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