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川本裕子の「日本経済の課題:再生に舵をきれるか?」

川本裕子   早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授

日時 2009年11月12日(木)19:00-21:00

スタッフ写真
内容

事業仕分け人の一人として起用されたばかりで、超多忙な川本裕子さん。当日は、表参道カレッジに、まさしく「駆けつけて」くださいました。

日々の忙しさからか、少し疲れたご様子の川本さんでしたが、日本の経済、政治について語る姿は、とても力強く見えました。講座では、日本の経 済の状況や問 題について、世界各国と比較し、また、川本さんの意見や考えも交えて、説明していただくとともに、私たちに、考える材料をくださいました。

後半の質疑応答では、政策に対する考え方から、川本さんの健康法、これまでのキャリアのことまで、さまざまな質問が飛び出し、あまり見ることのない川本さんの一面が見られました。

「多くの情報を、どのようにインプットしているのですか?」という会場からの質問に、「アウトプットしか考えていない」と、アウトプットの みを考えること で、感度高い学びができると答えた川本さん。まさに、すべては周囲のために与え続けるため、という川本さんの気持ちが強く感じられた講座でした。

受講生の皆さん、ありがとうございました。

<受講者のコメント>

私はつい最近まで経済や政治・社会問題等に対して、大きな問題意識もなく生きてきてしまったバブル世代です。ですが最近になって、どうも今の日本はおかし いよね、このままじゃまずいよね、と思い始め、勉強のために今回のセミナーに参加させていただきました。私は勝手に、川本さんが現在の経済や政治などの問 題に対して、どんな代案を持っていらっしゃるのだろうと、それを聞きに伺ったのですが、“誰かが何とかしてくれる”ことはないのだ、私達一人一人の意識が 変わらなければ!と、痛感させられました。また、質疑応答の時間がたっぷりあり、。講義の時とはまた違う川本さんの人柄を感じられる時間でもありました。 ありがとうございました。 (中田 恵子さん)

「経済」と聞くと一見難しそうに感じますが、企業から給与をもらい、生産活動をしている。実はすごく身近な事。まだまだ専門的な知識はないですが、普段疑問に思う事について深く考えたり、常にアンテナを張り、なぜ?と思う事は大切だと思いました。 (T.Jさん 女性)

新聞の見出しだけを読んで、鵜呑みにしてしまうこともあり、気をつけたいと思う。仕事に直結するスキルも大切だが、これからキャリアを積んでいく上でもっ と根本的な部分を変える必要があると思った。また川本さんの仕事に対する姿勢で、目の前にあることを精一杯こなしていくことで、次が開けていくという話も 印象に残った。ともすると目標だけが大きくなりがちで、目の前の仕事がきちんと出来ていないにもかかわらず、こんなはずではない、もっと別の良い仕事があ ると思いがちだか、そんなときに丁寧にこなせる人ほど、いずれ大きな舞台でも活躍できるようになるのだな、と改めて気付かされた。 (K.Aさん 女性)

「新聞の伝えるニュースの見出しには要注意」とのスライドもありましたが、テレビの情報だけを鵜呑みにすることにも注意が必要なんだと今朝も感じていまし た。今回のお話の中に日本は戦争を放棄していることもあり、甘い考えを持っているとのお話がありました。確かに自分を振り返ってみて甘い考えを持っている 気がします。今回をきっかけに自分がどのように稼いでいくかを一度考え直してみようと思います。 (Y.Mさん 男性)

自分が常日頃考えていることは間違っていないということを学びました。たとえば、自分の頭で考えて判断すること、そのために的確な判断材料を集めること、 伝統的に行われている不合理なことに疑問を持つこと、合理的であること、勉強すること、そして日本の重要な資源である人を教育することの重要性について、 僭越ながらも、川本さんと同じ考え方を持っているということを知ることができてうれしく思いました。そして、川本さんのお話を聞いて、これらの考え方がよ りクリアに、具体的になりました。また、自分自身がきちんと行動することが日本経済再生の一端を担っていることになるとおっしゃっていただき、非常に心強 く感じました。 (Y.Tさん 女性)

日本の今の借金は誰から借りているか?というと、子供の世代やその次の世代に背負わせているだけ、という事実。1歳になるの息子のことを想い、この子が大 人になって将来生きていくことになる社会に対して、今の自分達は大きな責任を背負っているんだという意識を強く持った。社会のためには、自分は何ができる か、何をすべきか、改めて真剣に向き合って考えてみたいと思った。川本さんの姿勢から、将来のことを考え、問題意識は高めつつも、目の前にあることをきっ ちとやる、そしてそれを繰り返すことが力になることを学んだ。 (K.Aさん 男性)

川本先生の講演は経済オンチの私にも非常に分かりやすく、大きく現在の日本経済の問題点をデータで把握できたことが一番の収穫でした。また華々しく仕事を しながら、子育てをされた方としても尊敬の思いを抱きました。保育園に電車の中を走ってお迎えに行くというエピソードは現在の私そのもので、同じ思いをさ れたのだと勇気を頂きました。目の前のことを夢中でこなしてきただけとひょうひょうと語られていらっしゃいましたが、将来というのはギラギラと求めるもの ではなく、きちんと今を過ごしていけば評価が自然についてくるのだとも感じました。今日学んだことを、「お母さんはこのことについては、こう思うよ」と子 どもにいろいろと教えて行ってあげたいと思います。 (H.Mさん 女性)

これからの世代に、私達が何を残せるのか。目先の利益のみにとらわれず、まだ選挙権のない世代のことをどれだけ大事に考えて行動できるのか。私達一人一人 が、日本の現状を知り、課題をどう克服していくのかを考えることの大切さを学びました。今までは、実は自分は経済にはあまり関係がないと思っていました。 今回この講座に参加して、私達の生き方が経済を作っていくのだと、日本の政治や経済のことを知ることは日本国民としての責任だと強く思うようになり、今ま での自分が恥ずかしくなりました。川本さんは、とても論理的なお話をする方でありながら、母親ならではの視点をお持ちである、凛とした、本当に魅力的な方 だと感じました。 (K.Sさん 女性)

内容

連立新政権が始動しました。鳩山首相の温暖化対策の大胆な提案、八ツ場ダムや日航問題の急浮上、性急な中小企業金融の規制の動きなど、矢継ぎ早の展開に驚きを感じる向きが多いかもしれません。

予想されていたとはいえ、変化の波が押し寄せています。
これらは総じて、自民党政権下では「あたりまえ」と考えられてきたことを、初めから問い直すというプロセスでもあります。新政権が実施する変更の一つ一つが、旧体制の下ではありえないか、実行されるにしても何年もかかっていたような事柄です。

本講座では、日本の政治・経済をよく知る川本裕子氏とともに、日本の抱える経済や社会の問題を今一度考え、その解決の方向性への視点を提供します。

川本裕子
  早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授
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